2006年08月02日

マングース:駆除に探索犬 嗅覚利用、生息場所にワナ−−奄美大島で環境省/鹿児島

 ◇訓練開始、今年度中に試行
 奄美大島で移入種のマングース駆除を進めている環境省は、従来のワナによる捕獲に加え、マングースの生息場所を突き止める探索犬の導入を計画している。同省奄美野生生物保護センター(大和村)では、すでに探索犬の訓練を始めており、「06年度中にも試行的に導入したい」という。

 マングースはハブ駆除のために持ち込まれた外来種。アマミノクロウサギなどの個有種を捕食し、生態系を乱しているため、00年から駆除が始まった。05年度は2591匹を捕獲、駆除している。6年間で約1万7000匹を駆除したが、同センターは「駆除で生息数は減っているものの、生息域は縮小しておらず、ワナによるマングースの排除は完全ではない」と分析している。
 このため、ニュージーランドの外来種対策で活用され、イタチ類やネズミなどの駆除に大きな成果を挙げているという探索犬導入を計画。同センターによると、犬の嗅覚(きゅうかく)を使い「マングースのにおいから生息場所を探し出し、ワナを仕掛ける方法で駆除する」という。
 05年度からマングース探索犬として沖縄県で2頭を育成中で、同国から探索犬の専門家を招き、アドバイスも受けるなど準備を進めている。
 同センターの阿部慎太郎自然保護官は「森林に覆われた固有種の多い島での成功例で、奄美大島のマングース駆除にも生かされる」と話し「広い生息域の中で、マングースを探し出すための大きな役割を果たす」と探索犬に期待をかけている。【神田和明】8月1日朝刊(毎日新聞)

+Yahoo!ニュース-鹿児島-毎日新聞

Posted by jun at 2006年08月02日 17:46 in 自然環境関連

mark-aa.jpg