環境保全を商品に取り込んだユニークな定期預金が、地方金融機関から相次ぎ発売され好評だ。大和信用金庫(奈良県桜井市)では地元の川がきれいになれば金利を優遇し、熊本ファミリー銀行は涼しくなれば金利を引き上げる商品を発売している。これらの商品で環境への関心を喚起し、CSR(企業の社会的責任)活動の強化にもつなげる考えだ。
大和信金は、奈良県を流れる大和川の水質が浄化されることで、最高1%の金利を店頭表示金利に上乗せする「大和川定期預金」を今月3日に発売した。川の水質によって利率が変わる定期預金は、国内では初めて。
金利は、数値が大きければ水質が悪いとされるBOD(生物化学的酸素要求量)と呼ばれる水質指標に連動する。2005年のBOD平均値である1リットルあたり6・4ミリグラムを基準に、06年の水質が少しでも良くなれば金利0・2%、BODが年平均5・0ミリグラム以下となれば0・5%、さらに、3・4ミリグラム以下に改善すれば1・0%を、それぞれ上乗せする。
預金受け入れの総枠は50億円。21日までにすでに約3億6000万円の預け入れがあった。
一方、熊本ファミリー銀行は、8月の平均気温によって金利が変動する定期預金「夏の涼風(すずかぜ)定期」を発売中だ。昨年8月の熊本市の平均気温28・3度を基準に、実際の8月の気温が、これより高ければ金利は0・25%に、低ければ0・4%に設定する。地球温暖化防止を意識し、省エネにプラスとなる涼しい気候では金利が上がる仕組みだ。
発売初日の6月15日に「預金商品の初日残高で過去最高」(同行)を記録し、好調だ。熊本県を含めた九州地域は豪雨に見舞われているが、同行員だけでなく、今後の気温がどうなるか気にかかるところ。
また、びわこ銀行も、預け入れ時から半年後の琵琶湖の水位、滋賀県内の最高気温、最低気温を予想し、正解数によって優遇金利を決める定期預金を4月に発売している。日銀のゼロ金利政策解除で預金金利が動き出す中、今後はこうした”ユニーク預金”の商品化の動きが広がりそうだ。
(フジサンケイ ビジネスアイ)
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Posted by DODGE at 2006年07月25日 18:07 in 自然環境関連, 内水面行政関連