2006年07月24日

伝統の「地引き網漁」を後世に 大津市など 親子対象に体験会開催へ

 かつて琵琶湖で盛んに行われていた「地引き網漁」を後世に伝えていこうと、大津市や志賀町漁業協同組合などは21日までに、親子を対象にした地引き網の体験会を開催することを決めた。今年は9月9日に同市北小松の北小松水泳場で行い、公募した親子100組に、沖に渡した300−500メートルの網を力を合わせて引いて豪快な漁の醍醐味(だいごみ)を味わってもらう。来年以降も毎年開くことにしている。

 地引き網漁は、約1000メートルの網を船で沖合に引っ張り、浜から人力で網をたぐり寄せる伝統漁法。20年ほど前まで、大津市北部の湖岸や近江八幡市の沖島などで、夏はモロコ、冬はアユの稚魚を捕っていた。しかし、大勢の人手がいる上、ブラックバスなどの外来魚が増え、在来魚の漁獲が激減していることなどから、今は外来魚の駆除などに使われているだけだという。
 大津市は、滋賀県立大の大学院生たちが昨年秋に北小松水泳場で、小学生対象の地引き網漁の体験会を開いたことなどを参考に、「琵琶湖の伝統漁法を子どもに伝え、湖の生態系も学んでもらおう」と、地元の漁協や市PTA連合会などに協力を呼び掛けた。すでに「びわ湖で地引き網を引く実行委員会」を発足させて、準備を進めている。
 体験会は、大津市内の幼児や小中学生と保護者などを対象に、100組の参加を募る。地元の漁師から昔の暮らしぶりや外来魚が増えている現状を聞いた後、300−500メートルの網を使って地引き網漁を体験し、捕れた魚の種類などを調べる。
(京都新聞)

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Posted by DODGE at 2006年07月24日 10:41 in ブラックバス問題, 自然環境関連

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