2006年07月08日

準絶滅危惧種:“絶滅ピンチ種”息づく クボハゼなど、河川調査で確認 /四国

 ◇四国地方整備局などの河川調査で確認
 環境省が準絶滅危惧種に指定するトダセスジゲンゴロウが、四国で初めて吉野川(徳島県)で見つかったことが、04年度の四国地方整備局と水資源機構吉野川局の国勢調査(生物調査)で分かった。香川県内でも、土器川で絶滅危惧1B類のクボハゼが初めて確認された。同局は「四国の河川環境は比較的良好」としている。

 土器川や吉野川など四国の一級河川8水系と9ダムについて、「魚介類」「底生動物」「植物」「鳥類」「両生類・は虫類・ほ乳類」「陸上昆虫類」「動植物プランクトン(ダムのみ)」を調査。河川では、魚介類・底生動物8種類、陸上昆虫7種類など計28種類、ダムでは、植物21種類と鳥類3種類の計24種類の特定種(同省のレッドリスト掲載種など)が確認された。
 中でも、吉野川のトダセスジゲンゴロウは、これまで関東4県と愛知県でしか見つかっていない。河川敷の湿地や水たまり、伏流水の湧き出す場所など不安定な水域で確認されるゲンゴロウで、全国的にも貴重な記録になった。吉野川では、同省が絶滅危惧1類に指定するシルビアシジミも確認された。
 また、土器川で見つかったクボハゼは、良好な自然環境が保たれる河口域の干潟に生息する魚。四国では、愛媛県と高知県で発見例がある。
 全体的には前回の99年度調査から大きな変化はなく、比較的良好な環境が保たれているが、オオクチバスやブルーギルなど外来種が定着したり、生息域を拡大し、在来種の生態系を脅かす恐れがあるという。
 調査結果は、水情報国土データ管理センター(http://www3.river.go.jp/IDC/index.html)で公開している。【高橋恵子】

7月8日朝刊
(毎日新聞)

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Posted by DODGE at 2006年07月08日 19:33 in ブラックバス問題, 魚&水棲生物, 自然環境関連

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