2006年05月11日

琵琶湖に市町境界を 本年度から県など検討

 【滋賀県】琵琶湖に、湖岸にある市町の境界を引こうと本年度から県と10市4町で検討に入る。境界設定により、関係市町へ新たに算入される交付税を活用し、琵琶湖の総合的な保全対策に充てようとするのが狙い。07年度の境界確定を目指し、今月から検討会議での協議に入る。

 琵琶湖の面積は670・25平方キロ。県の面積4017・36平方キロのうち、約6分の1を占める。現在、市町の境界がないため、交付税措置は県だけにされている。境界が確定すれば湖岸にある市町の面積が拡大し、交付税の増額が見込まれることになる。

 県自治振興課によると、昨年度の交付税算定方法に基づいた場合、各市町への交付税は合わせて年間1億3000万円程度増える計算。この交付税の増額分を各市町が一定割合拠出し合い、琵琶湖を後世に引き継いでいくための、総合的な保全対策に活用しようと計画している。

 国内の湖では、福島県の猪苗代湖、島根県の宍道湖などですでに境界が確定している。琵琶湖についても、数年前に関係自治体で勉強会を設け、境界確定に向けて検討した経緯があるという。しかし利害調整でまとまらず、そのうち市町村合併の動きが活発となり議論は立ち消えになった。今回、合併が一応の区切りがついたことで再び検討に乗り出すことになった。

 設置される「琵琶湖市町境界設定検討会議」は、5月29日に初会合を開催。本年度中に境界設定の方法や交付税増額分の拠出割合、資金の活用策について検討を重ねる。来年9月には境界を確定させ、08年度からの交付税算入を目指す。 (本安幸則)
(中日新聞)

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Posted by DODGE at 2006年05月11日 12:07 in その他のニュース

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