2006年05月11日

湖岸堤で分断の残地 湿地に再生へ 環境保全で滋賀県計画

 琵琶湖総合開発による湖岸堤建設で、かつて湖の一部だった92カ所、計約25万7000平方メートルが切り離された。公園や駐車場などに利用している所もあるが、大半は環境保全を目的とした活用をにらんでそのまま残していた。

 計画では、琵琶湖に注ぐ水路や河川から残地に水を引き込んで湿地とし、湖岸堤の排水路などを使って湖に戻す。湿地を迂回(うかい)させることで水中の有機物を分解し、窒素やリンを土壌に吸着させて、湖への流入を抑える。併せて、ヨシ帯を中心とした豊かな生態系や湖岸域の風景の復活も狙う。
 6月から草津市や守山市で、残地の土地の形状や周囲の水の流れなどを調べて再生する場所を絞り込み、来年度以降、再生作業に取りかかる。
 将来的には、湖岸道路の路面排水の浄化への利用も視野に入れている。県琵琶湖環境政策室は「農業濁水の流出を抑える効果も期待できる。取り組み可能な所から湿地を増やし、環境負荷の削減を自然のメカニズムに委ね、琵琶湖の水質浄化につなげたい」としている。
(京都新聞)

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Posted by DODGE at 2006年05月11日 12:03 in 自然環境関連

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