2006年05月11日

今夏から水草に潜む外来魚の駆除へ 滋賀 ビームトロール網使い

 滋賀県は今夏から、ビームトロール網を使い、水草に潜む外来魚の駆除に乗り出す。7月以後、南湖で実施の予定で、県水産試験場は同網5セットの準備も完了。これまで難しかった水草の間に潜む稚魚の駆除が期待できるという。

 ビームトロール網は、主に海で使用されている。網にビームと呼ばれる棒を取り付けて水中での形状を安定させることで、水草が多い水域でもねじれることが少ない。
 県水産試験場は2003年度から、円すい状をした同網(長さ約6・5メートル、直径約3メートル、網の目4−2ミリ角)を使用し、水草の多い南湖沿岸部で実験を始めた。船の後部に網を取り付け、水深3−5メートルに沈め、網が水草をなでるようにけん引。網は水草を倒しながら進み、間に潜む体長1センチ前後のブルーギルの稚魚を多く捕獲できたという。
 従来の外来魚駆除はえりや刺し網が中心で、場所がほぼ固定され、水草に潜む稚魚の駆除は困難だった。同試験場の井出充彦主査は「産卵が可能になる前の稚魚を捕獲できるメリットは大きい」と話す。
 同事業は05年度に実施予定で同網の代金と漁業者への委託料の合計650万円を当初予算に計上した。しかし、他の方法で駆除された外来魚が当初想定していた300トンを約100トン上回り、外来魚駆除に応じて支払う補助金の支出が増大したため、同網の代金以外の550万円を補助金に振り替え、昨年度は実施できないでいた。
(京都新聞)

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Posted by DODGE at 2006年05月11日 12:10 in ブラックバス問題

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