2006年05月05日

ニシキゴイ:長岡8地区の業者が結束、統一協組を結成 行政と連携強化/新潟

 ◇KHVや産地減少に対応−−15日に設立予定\n 旧山古志村、旧越路町など長岡市内のニシキゴイ業者が「長岡市錦鯉養殖組合」を核に協同組合を発足させることになった。統一組織を作ることで行政との連携を図り、中越地震被災からの復興とコイヘルペスウイルス(KHV)予防対策を強化しながら産地減少の危機に歯止めをかける。【根本太一】

 協同組合は、旧長岡のほか栃尾、小国など計8地区の養殖組合を束ねて発足する。「長岡市錦鯉養殖組合」の名を引き継ぐが、地元組織を吸収して下部に位置づけるのではなく、「緩やかな連合体」といった体制にし、2度の合併を経て新長岡市となった行政と呼応する。
 また、もともとライバル関係にあった各組合を尊重しつつも一本化するのは、地震からの復興とKHV予防強化に加え、隣接する小千谷市の業者に負けない体制作りの狙いもある。
 例えば、地震で壊滅的な打撃を受けた山古志錦鯉養殖漁業協同組合。約200年の歴史を持ち、ニシキゴイ「発祥の地」ともいわれるにもかかわらず、生産者の高齢化が目立つうえ、1魚当たり年2回計28万円のKHV検査費は個人に大きな負担となっている。
 行政は、補助をするにも小規模単位での認可に限界があり、市町村合併を機に自主的な体制作りを期待していた。同市農林部の林又一部長は「情報伝達など実務処理が効率化する。伝統文化の底辺を支えているお年寄りの養殖意欲を継続する道も開けた」と歓迎する。
 設立予定日は15日で、約100業者が加盟する見通し。発起人の一人で旧長岡の五十嵐世樹さん(58)は「検査済みの証明書がなければ、どんなに素晴らしいコイでも品評会にも市場にも出せない。手をこまねいていたら産地も業者も減り続けていただろう。それぞれ地元組合で競い合いつつも、長岡のニシキゴイを世界に発信し続けたい」と話す。

5月5日朝刊
(毎日新聞)

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Posted by jun at 2006年05月05日 13:24 in KHV関連

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