◇試験湛水開始を前に
今秋に予定されている「徳山ダム」(岐阜県揖斐川町)の試験湛水開始を前に、国土交通省中部地方整備局と水資源機構中部支社は18日、名古屋市熱田区の同市熱田文化小劇場ホールで、ダムを含む揖斐川流域の保全と利活用を考えるシンポジウムを開いた。
岐阜県高山市に住む俳優の菅原文太さんと、水尾衣里・名城大助教授、宗宮孝生・岐阜県揖斐川町長、細見寛・中部地整河川部長の4人が、ダム流域の自然保護などについて約1時間半討論。市民や関係者計約300人が耳を傾けた。
菅原さんは「ダム建設費を削り、廃校などを利用した学校をつくるべきだ。森林の間伐や、ブラックバス放流を監視するレンジャーを育てては」と提案。宗宮町長は「自然を守るためには、不法投棄を厳しく監視する必要がある」などと訴えた。
ロビーでは、今年3月に88歳で亡くなり、ダムに沈む旧徳山村を撮影した増山たづ子さんの写真約30枚も展示された。約20年前に同村を訪れたという名古屋市瑞穂区の主婦、伊藤晶子さん(78)は「村が沈んで完成するダム。どうか役立つ施設にしてほしい」と話していた。【桜井平】
(毎日新聞)
Posted by DODGE at 2006年04月19日 11:05 in ブラックバス問題