地元の名産だった「ヒシ」(ヒシ科)の復元プロジェクトに取り組む大崎市鹿島台のNPO法人「シナイモツゴ郷の会」は8日、会員の休耕田34アールに種ビシ15キロをまいた。今秋にはヒシの実約300キロの収穫が見込まれ、貴重な総菜として頒布する。
ヒシは豊かな淡水生態系の象徴。鹿島台地区の農家はかつて、旧品井沼の自生のヒシを食用にした。今回の種ビシはわずかに残る自生地から採ったものが主で、約5000個を均等にまいた。栽培が成功すれば「転作作物のニューフェース」の期待が持てる。
同会は「ヒシサポーター」(一口1000円以上)に栽培セット「ヒシペットボトルビオトープ」を配布する。連絡は同会電話0229・56・2150。【小原博人】
4月9日朝刊(毎日新聞)