2006年03月24日

本栖湖:動力船の乗り入れ規制 水質汚濁防止が目的−−環境省 /山梨

 環境省は22日、全国有数の透明度を誇る本栖湖(富士河口湖町、身延町)にレジャー目的で水上バイクやモーターボートなどの動力船の乗り入れを禁止する規制を始めた。水質汚染防止などが目的で、自然公園法(保護及び利用)に基づく湖沼への動力船の乗り入れ規制は支笏湖(北海道)や中禅寺湖(栃木県)などに続き全国で8カ所目。違反者には懲役6月以下か50万円以下の罰金が科せられる。

 県みどり自然課によると、同湖は周囲約4.7平方キロメートル、最大水深121.6メートル。透明度は11.2メートル(全国10位)。湖畔は砂浜が広く車で水辺まで行け、動力船を運び込みやすい。本栖湖漁協(渡辺進組合長)によると、95年ごろから同湖への水上バイクなどの乗り入れが増加し、休日には約30-40台が乗り入れていた。水上バイクなどのエンジンオイルが漏れたり、燃料を補給する際に燃料が流出しての水質汚染や、動力船を車で湖の水辺まで運び入れる際に同湖畔の植物が踏み荒らされる被害が相次いだ。県や地元の観光業者らが協議会を作り05年3月、法的な規制を求める意見書をまとめ、県が同省に報告。同省の中央環境審議会で11月29日に審議され、規制が決まった。
 湖面全域が対象で、学術目的などの乗り入れは許可制。釣り目的の乗り入れは許可なくできる。
 22日には同省、県、富士河口湖、身延町の観光業者などからなる「本栖湖水上バイク等乗り入れ防止対策連絡会議」(議長・浅川幸治県みどり自然課長)が発足した。同会議は、同湖駐車場などでチラシを配布したり、パトロールを行う。富士河口湖町本栖の本栖公民館で第1回会議が開かれ、同湖と同湖周辺の環境保全に向けて決意を新たにした。また会議後、同湖畔に動力船乗り入れ禁止を知らせる看板を立てた。【藤野基文】

3月23日朝刊
(毎日新聞)

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Posted by DODGE at 2006年03月24日 10:05 in 自然環境関連, 内水面行政関連

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