2006年03月05日

霞ケ浦:水質浄化、個人宅に高度処理型浄化水槽を設置−−桜川市が制度導入 /茨城

 霞ケ浦の水質浄化を目的に、桜川市は06年度、排水の汚染物質を除去する高度処理型浄化槽を、市がまとめて業者に発注して希望する個人宅に設置する「市町村設置型」方式を導入する。同浄化槽については、県が03年に設置費用の個人負担を軽減する助成金制度を設けているが、市町村が発注から設置までを手掛けるのは初めて。

 この制度は、同浄化槽の価格と設置費用計113万7000円を国が交付金の支給などで約6割を負担し、県と市も16万1000円ずつ負担。個人は11万4000円と維持管理費として月数千円を市に支払う。県は03年に個人が発注する場合の助成金制度も設けたが、個人負担が62万1000円と高額だったため、今年3月末までの普及台数は157基にとどまっている。
 桜川市は「水質浄化のため早急に普及させたい」と話しており、初年度の設置目標は40基。ほかに鉾田市と牛久市も07年度以降の制度導入を検討している。
 霞ケ浦と北浦は、周辺宅地の生活排水が流れ込み、水質悪化の原因となる窒素、リンが環境基準を超えた状態が20年以上続いている。県はこの対策として、湖に流れ込む河川流域の市町村による同浄化槽の設置を働きかけていたが、市町村合併が進み制度導入への取り組みが遅れていた。
 高度処理型浄化槽は、県が8000万円の研究費をかけて03年3月に完成したが、価格の違いなどで大手メーカー製に押され、普及はこれまで1基のみ。桜川市が設置するのもメーカー製で、県は「霞ケ浦の浄化が最優先。他の市町村にも導入を働きかける」と話している。【藤田裕伸】

3月3日朝刊
(毎日新聞)

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Posted by DODGE at 2006年03月05日 15:36 in 自然環境関連

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