滋賀県内で昨秋、カワウの営巣数が台風の影響で、前年同期に比べ5分の1に減っていたことを、県が30日、大津市で開かれたカワウ対策合同会議で報告した。ただ、今春には県外で越冬したカワウが巣を作り始めるため、県は全体の生息数の減少にはつながらないとみている。
昨年9月の県の調査によると、県内の営巣地である竹生島(びわ町)と伊崎半島(近江八幡市)の巣の数は計1215個で、前年同期の6069個を大きく下回った。直前の台風の風雨で、巣が壊れたり落下したとみられる。
両営巣地のカワウの数は3万7759羽で、前年同期とほぼ同数だったが、琵琶湖でのアユの生息数の減少で、愛知川などで餌を求めるカワウも多く、琵琶湖以外の河川では前年比4・4倍の4745羽に増えた。(京都新聞)