2006年01月30日

「湿地再生琵琶湖宣言」を採択 大津 国際シンポ閉幕

 約20カ国から800人が参加した「国際湿地再生シンポジウム2006」は2日目の29日、大津市のホテルで討論会などを開いた。湿地を自然との共生の象徴と位置付け、今後の取り組みを盛り込んだ「湿地再生琵琶湖宣言」を採択し、閉幕した。湿地再生の推進を訴える国際的な宣言は初めてという。

 宣言では、湿地再生は「人間が自然との健全な関係を築いていく先導的な役割を担う」とした上で、湿地の多面的な機能や価値を明らかにする活動と研究の推進▽産業振興を図るための賢明な湿地利用の促進▽再生を推し進める技術開発や法制度の改善−など、今後の湿地再生に向けた九項目の取り組みを掲げた。
 討論会は、生物の多様性や地域社会とのかかわりなどをテーマにした分科会での意見を踏まえて議論した。一般の参加者からも「湿地の恵みを大切にすることが再生の運動につながる」「子どもに自然について考える場を与えることが重要」といった声が出ていた。
 座長を務めた川那部浩哉・滋賀県立琵琶湖博物館長は「各個人が十分に宣言の内容を考え、現場の活動に生かしていただきたい」と述べ、シンポを締めくくった。
 会場では、県内の小中学生が水辺とのかかわりを考える「子ども湿地交流会」も開かれた。地域の川や池で生き物などを調べている学校やグループのメンバーたちが「生き物がいる豊かな水辺を守っていこう」などと呼び掛けるメッセージをまとめた。
(京都新聞)

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Posted by DODGE at 2006年01月30日 09:35 in

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