2006年01月15日

人工繁殖目指す ヤンバルクイナ保全計画

 国頭村の県道2号以北からマングースを根絶して5年以内にヤンバルクイナ200ペアの生息面積を確保するとともに、2007年から同村で飼育により個体群を繁殖する―とするヤンバルクイナの保全計画の方針が14日、まとまった。

 国内外の専門家や研究者、行政らが参加して13、14の両日、国頭村安田地区公民館で開かれていた「ヤンバルクイナの個体群存続可能性分析(PVA)のための国際ワークショップ」でまとまったもの。
 今後は、国際自然保護連合(IUCN)「種の保存委員会」の専門家の意見を踏まえ、4カ月かけて報告書をまとめる。
 ワークショップでは、ヤンバルクイナの生息を脅かす最大の要因は外来種マングースの分布域の拡大として、ヤンバルクイナの生息地である県道2号以北でのマングースの根絶を重要課題として位置付けた。
 また、保護区域や囲い込みなどの手法を取り、飼育によって個体群を繁殖させる必要性も議論され、春先の繁殖期などを待って、07年にも飼育下個体群管理を実施できるよう関係機関に協力を求めることを決めた。
 NPO法人どうぶつたちの病院の長嶺隆ヤンバルクイナ保護プロジェクトリーダーは「ヤンバルクイナの絶滅は間近に迫っており、飼育下の繁殖が緊急課題。生態系のバランスが崩れていることも議論していかないといけない」と指摘した。
(琉球新報)

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Posted by jun at 2006年01月15日 17:14 in 自然環境関連

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