滋賀県内の内湖や川、用水路でかつてはよく見かけた魚種の生息状況を把握するため、県琵琶湖・環境科学研究センターは31日まで、絶滅の恐れのある魚種6種の目撃情報をホームページのアンケート調査で募っている。
対象魚種は、県が絶滅危惧(きぐ)種に指定するアユモドキ、イチモンジタナゴ、カワバタモロコ、ハリヨ、ワタカと絶滅危機増大種のホトケドジョウ。アンケートでは、目撃した魚の種類や数、発見場所、日時、捕獲方法などを詳しく尋ねている。
在来種の減少要因はこれまで、内湖の干拓や外来魚の侵入、湖岸堤の建設など琵琶湖全体の環境の変化でとらえてきた。ところが、個々の魚に対する具体的な減少要因は特定できておらず、どの魚種がどこに、いつまで生息し、どういう環境の変化で減ったかを分析するために計画した。
同センターは2月までに、内湖で最も在来魚種が多い近江八幡市の西の湖周辺で、地元住民に対する同様の聞き取り調査も予定している。
調査を担当する西野麻知子・総括研究員は「生息場所や減少要因が判明すれば、魚種によって求める環境要素が絞り込め、保全にも役立てられる」と話している。
ホームページアドレスはhttp://www.lberi.jp/まで。
(京都新聞)