2005年12月04日

外来種ザリガニ:洞爺湖に生息 生態系への影響懸念−−環境省が調査開始/北海道

 北米原産の外来種ウチダザリガニが胆振管内壮瞥町の洞爺湖に生息していることが判明し、環境省は1日、現地調査を始めた。在来種のニホンザリガニなど生態系への影響が懸念され、関係者は「駆除など早急な対策が必要」とみている。

 この日は、同省や道などの研究者が鉄製のかご約30個にえさの魚と重りを入れ、10月に生息が確認された洞爺湖南岸に沈めた。16日まで1日おきに引き上げて生息数や形状を調べる。持ち込まれた経緯は不明だが、DNAなどで産地が判明する可能性もある。調査は地点を変えながら1年間続ける予定。
 ウチダザリガニは雑食で繁殖力が強く、体長15センチ前後と大きいため5センチ程度のニホンザリガニや魚卵を捕食する。道内では1930年、食用に摩周湖へ導入され、近年道東で分布を拡大。釧路湿原では70年代まで全域にいたニホンザリガニを約20年でほぼ駆逐した。
 洞爺湖にニホンザリガニはいないが、生息する流入河川や漁業資源のワカサギやヒメマスに打撃を与える恐れがある。同省洞爺湖自然保護官事務所の木住野(きしの)泰明自然保護官は「病気を持ち込む危険も高い。出来るだけ多くのデータを集めたい」と語った。【大谷津統一】12月2日朝刊

+Yahoo!ニュース-北海道-毎日新聞

Posted by jun at 2005年12月04日 02:49 in 自然環境関連

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