2005年09月28日

動物分布の変遷たどる  きょうから 京大博物館で企画展

 日本の動物の進化や生息分布の変遷を約1000万年前からたどる企画展「日本の動物はいつどこからきたのか動物地理学の挑戦」が28日から、京都市左京区の京都大総合博物館で開幕する。

 京大霊長類研究所や人間・環境学研究科などの研究者が協力。日本固有種ですでに絶滅したクニマスやミナミトミヨ、エゾカワウソのほか、オオサンショウウオやビワコオオナマズなど学術的に貴重な種を含む標本551点とパネル64枚を展示し、日本の動物がたどってきた歴史を紹介する。
 動物地理学は動物の形態や遺伝子、過去の化石などから動物の地理的分布を研究する。現在の分布ができるには、環境の変化や食物や営巣などをめぐる別種との競争など多様な要因が絡んでいるという。
 パネル展示では、琵琶湖の固有種とされるビワコオオナマズの近縁種で体長1メートルを超える大ナマズのシルラス・メリディオナリス(大口鮎)が中国・長江中流域に生息しているといった「分布の謎」のほか、日本列島の形の変遷、気候変動に伴う森林帯の移り変わりなど、謎の一端を読み解く解説もある。
 琉球地方のハブやアマミノクロウサギ、小笠原地方の貝類など珍しい資料展示も。中坊徹次館長は「希少種や多様性の保護がなぜ大切かを考えて」と期待している。来年1月22日まで。入館料が必要。(京都新聞)

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Posted by jun at 2005年09月28日 12:12 in 各種イベント

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