2005年03月13日

県水産試験場:今年度の研究成果を発表−−彦根で「水産談話会」/滋賀

 ◇天然と造成のヨシ群落でのフナの生育の違いなど報告  
 県水産試験場(彦根市)の研究員が今年度取り組んだ試験研究の成果を発表する水産談話会が10日、同試験場であった。琵琶湖岸の天然と造成のヨシ群落でのフナの生育の違いや近年のホンモロコ減少の原因解明など計23件の発表があり、水産や漁業、大学関係者ら約50人が興味深く聴いた。

 ヨシ群落に関する発表は2件あり、森田尚・専門員は天然ヨシ群落と造成ヨシ群落のフナ類仔(し)魚の生育環境について報告。04年4〜7月に海老江(天然)、針江(天然と造成)、長命寺(造成)など4カ所のヨシ群落での調査などをもとに、フナ類仔稚魚の生育の場としては天然ヨシ群落が造成ヨシ群落と比べて優れていることが分かったとした。
 その上で、造成ヨシ群落について「造成地盤は水位変動に対応出来るよう地盤の高い部分から低い部分までを多段的に設ける地形構造が望ましい」などと提言し、注目された。
 ホンモロコの減少原因の解明は、藤原公一・主任専門員が取り組んだ。ヨシなどを植栽して琵琶湖沿岸を模した生態観察池にホンモロコとオオクチバスやブルーギルを入れて生態を観察。体長13ミリ未満のモロコは水辺付近の環境に依存し、過度の環境の変化が漁獲量の急激な減少の原因になっていると思われるとした。【松井圀夫】3月12日朝刊(毎日新聞)

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Posted by jun at 2005年03月13日 23:17 in 自然環境関連

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