2005年01月22日

特定外来生物:オオクチバスを指定へ 知事「強く期待したい」/滋賀

 ◇擁護派は「公平な議論を」
 ブラックバスの一種のオオクチバスが、小池百合子環境相の発言を契機に、「特定外来生物」に指定されることが濃厚になった21日、バスの駆除を進めてきた行政や漁業関係者は環境省の動きを歓迎している。国松善次知事は「ぜひ第一陣からの指定が実現するよう、強く期待したい」と話した。一方、“バス擁護派”は「公平な議論を」と反発している。【岡村恵子、森田真潮、小松雄介】

 特定外来生物は、5月に施行予定の特定外来生物被害防止法に基づくもの。日本固有の生態系や農業に被害を及ぼす恐れがある外来種を規制する法律で、特定外来生物に指定されれば、輸入や移動、飼育が規制される。環境省は19日にいったん、オオクチバスの指定を半年間先送りすると決定したが、小池環境相は21日、「バスは法律の目玉で、まず指定することが望ましい」と述べた。
 環境省の動きについて国松知事は「豊かな生態系を次代に引き継いでいくためには、国による全面的な規制が必要だと考えている。環境相発言は、県からの要望を真しに受け止めていただいたものと歓迎する。ぜひ第一陣からの指定が実現するよう、強く期待したい」と語った。
 県漁業協同組合連合青年会長理事の鵜飼広之さん(44)=大津市=は「やはり指定は外されるのかと危機感を持ってみていた。環境相の言う通りだ」と歓迎。鵜飼さんは漁で1日10キロの外来魚を駆除するが、「モロコなど在来魚を取る本来の漁に戻りたいが元の琵琶湖に戻るのは自分の代では無理。しかし、ルールを作らなくては、日本の魚はいなくなってしまう。琵琶湖は釣り人だけのものではなく皆のもの。指定は出発点だ」と話す。
 貸しボート業者などでつくる県フィッシングボート協同組合の菱田敬一理事長(51)は「バスに害がないとは言わないが、琵琶湖で取れる外来魚の9割はブルーギル。指定ありきで『バスは法律の目玉』というのはおかしい。漁協などバス反対派のデータだけではなく擁護派のデータも反映させ、公平な議論を尽くしてほしい」と語った。1月22日朝刊(毎日新聞)

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Posted by jun at 2005年01月22日 18:41 in ブラックバス問題

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