◇富山大大学院の山崎准教授ら調査「早急な対策必要」
国の天然記念物で、氷見市の一部の河川に生息する日本固有の淡水魚「イタセンパラ」が、オオクチバス(ブラックバス)に捕食されていることが、富山大大学院理工学研究部の山崎裕治准教授(水産学)の研究で分かった。放置すると絶滅の恐れもあるという。【青山郁子】
イタセンパラは体長約8〜10センチのコイ科の小型魚。生息が確認されているのは同市と大阪・淀川水系、愛知・木曽三川の3カ所のみ。毎年継続して確認されるのは氷見だけ。河川改修や外来種の侵入で生息環境が悪化し、環境省のレッドリストで、ごく近い将来に絶滅する危険性が極めて高い「絶滅危惧(きぐ)1A類」に分類されている。
山崎准教授は、2年前から同市教委と共同でイタセンパラの生息調査を実施。今年9月1日、同市内の万尾川でオオクチバス12匹を捕獲し、胃の内容物のDNA調査を行ったところ、うち3匹でイタセンパラのDNAと一致し、オオクチバスがかなり高い確率でイタセンパラを食べていることが確認された。他の3匹は共食いし、残りは胃袋が空だった。
オオクチバスは、琵琶湖など国内各地で在来種に大きな被害をもたらしている。1920年代に芦ノ湖で初めて確認され、同市内でも00年に見つかった。水中に外敵がいなかったイタセンパラは逃げるすべを知らないとみられる。追いかけやすく、大きさも手ごろなため格好の餌となっているようだ。
だが、同市でも、同様の被害がみられる他地域と同じく、駆除など抜本的なオオクチバス対策はとられていない。山崎准教授は「地元の理解を得て、早急に対策を講じる必要がある」と話している。12月13日朝刊