2008年12月14日

琵琶湖:05年アユ不漁、前年の台風のせい?水濁り、卵や稚魚が死んだ可能性/滋賀

 ◇県水産試験場調査
 台風で琵琶湖のアユ激減?――。05年に琵琶湖のアユ(コアユ)が不漁となったのは、前年の04年秋に台風が2回も県を通過し、産卵場所の川が増水したり琵琶湖の水が濁った影響で、卵や稚魚が死んだことが原因である可能性があることが、県水産試験場の調査で分かった。

 アユは琵琶湖漁業の主要漁種の一つ。琵琶湖で過ごし、秋に川に上って産卵する。近畿農政局のまとめでは、05年の漁獲量は390トンで、前年の910トンから大幅に下回り、1966年以来39年ぶりに500トンを切る不漁だった。
 同試験場の酒井明久・主任主査らは93〜05年のデータを分析。その結果、04年の産卵数は、増水で調査が十分できなかった98年を除くと最も少なく、網で捕らえた稚魚の数で見た稚魚密度数も2番目の低さで、産卵数や稚魚数が少なかったことが翌05年の不漁につながったと推測された。
 産卵の最盛期は9月ころ。産卵直後の川が増水すると、卵が流されたり、泥で埋まるなどして死ぬが、04年は9月29日に台風21号が県を通過しており、台風による増水で産卵直後の多くの卵が死んだと考えられるという。
 さらに、10月20日には台風23号が通過。直後の21日から8日間、琵琶湖の表層で普段の1・5倍以上の強い濁りが観測された。アユの稚魚が住む水深20メートル付近は一層濁っていたと考えられ、生まれたばかりの稚魚が通常にはない強い濁りに長期間さらされ、死んだ可能性も指摘した。
 酒井主任主査は「台風が県を2回通過するのは珍しいこと。9月は増水が卵に、10月は濁りが稚魚に、それぞれ大きく影響したと推測される」と話している。【服部正法】

12月13日朝刊

+Yahoo!ニュース-滋賀-毎日新聞

Posted by jun at 2008年12月14日 13:24 in 魚&水棲生物, 自然環境関連, 内水面行政関連

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