2008年11月28日

琵琶湖:酸素不足の層拡大か 湖底上の水質水深80メートルと接近/滋賀

 ◇温暖化の影響?
 琵琶湖北湖(琵琶湖大橋以北)の水深80メートル付近の約30年分の溶存酸素濃度などを調べたところ、湖底(同約90メートル)付近の水質に近づいている可能性が県琵琶湖環境科学研究センター(大津市)の分析で浮かび上がった。80メートル付近は従来、より浅い層と似た数値だったが、酸素不足の湖底付近の水の層が上部に拡大した可能性もある。同センターの石川俊之研究員は「湖底付近の詳細な調査が必要だ」としている。【服部正法】

 北湖では、春から秋にかけて約20メートル付近にできる「水温躍層」を境に、表層と深層の水が分離。深層では有機物の分解で酸素消費が進み、酸素濃度が低下する。毎年1、2月ごろ、酸素を多く含んで冷えた表層の水が沈み込むなどして湖水が循環し、深層も酸素濃度を回復する「琵琶湖の深呼吸」と呼ばれる現象が起きる。しかし、近年は温暖化の影響による循環の鈍化で、湖底付近の酸素濃度の低下が指摘される。
 石川研究員らは79年以降のデータで湖底付近の酸素濃度が低かった85〜87年を分析し、80メートル付近の濃度は湖底と比べて高く、水温差も0・5度程度高いことを確認。これを踏まえ、湖底や60メートル付近のデータの経年変化と比べると、80メートルの酸素濃度や全リン、ケイ酸の濃度は80年代は60メートルに近かったものの、90年代後半以降は90メートルに近づく傾向があった。80メートルの水温は90メートルとの差が縮まった。
 また、石川研究員らは、過去30年の秋の気温上昇に合わせるように、約20メートル付近の表層と深層を分ける水温躍層が秋に崩れる時期が半月程度遅くなっていることを突き止めた。このため、深層で水がより混ざりにくくなって酸素消費が進み、湖底付近の水の層の拡大につながった可能性も指摘し、「酸素低下の場所が厚くなったり、横に広がった可能性が考えられる」としている。11月27日朝刊

+Yahoo!ニュース-滋賀-毎日新聞

Posted by jun at 2008年11月28日 09:31 in 自然環境関連

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