外来生物法で要注意外来生物に指定されている浮遊植物ホテイアオイ(ミズアオイ科)が富田川下流やため池で大繁殖している。いまのところ、大きな被害は出ていないが、水面を覆い尽くすため、専門家らは生態系への影響を心配している。
ホテイアオイは、ホームセンターなどで普通に売られている外来植物で、世界と日本の侵略的外来種ワースト100に選ばれている。全国的に見ると水路に詰まったり、船舶の障害になったりして被害が出ている。
富田川では白浜町庄川のしらさぎ橋の上流付近から多く見られ、両岸に株が集まった固まりがいくつもある。富田川漁協によると、大井堰(ぜき)の魚道やその周辺にたまっているという。これほど多いのは初めてと驚いている。
田辺市稲成町のふるさと自然公園センター専門員の玉井済夫さんによると、ホテイアオイは水に浮いている場合は冬に枯れてしまうが、水底に根を張ると、枯れずに越冬する。今年はかなりの数が根を張っているようで、来年も大発生する可能性があると指摘している。
河川を管理する県には、いまのところ、水路が詰まったなどの苦情は寄せられておらず、被害が出た場合、対策を検討するという。
富田川以外にも上富田町朝来のため池などでも大繁殖して水面を埋め尽くし、薄紫色の花を咲かせている。
ホテイアオイはブラジル原産。日本へは明治中期に観賞用や家畜飼料として持ち込まれ、その後野生化した。水質浄化にも使われる。水面を覆い尽くして光を遮断するため、水生生物への影響が大きいと考えられている。