滋賀県の琵琶湖で昨年大発生した特定外来生物の水草、ボタンウキクサの分布域を調査していた滋賀県立琵琶湖博物館は23日、琵琶湖流域では守山、草津両市に限られ、他地域での繁殖は確認できなかったと発表した。冬場に大半が枯れたうえ、県が大規模な駆除を行ったため、再び同じ地域で大発生する可能性は低いという。
博物館の活動に協力するフィールドレポーター29人が昨年10−12月中に琵琶湖岸全域や河川、内湖など219カ所を調査した。30カ所でボタンウキクサが見つかり、いずれも守山、草津両市に分布していた。
最も群生していたのは守山市の赤野井湾一帯で、面積は約1・5ヘクタールに上った。同湾に流入する河川やその上流の池でも多くの個体が確認された。
また、熱帯原産のボタンウキクサは水温が12度以下では育たないとされ、琵琶湖の個体は冬の間にすべて枯死。温排水が流れ込む工場周辺の河川4カ所で「越冬」する個体が確認された。
赤野井湾のボタンウキクサは昨年12月に県が水草刈り取り船で除去し、同博物館は再び大発生する見込みは薄いとみている。調査にかかわった同博物館の芳賀裕樹専門学芸員は「市民と協力して分布データをまとめた意義は大きく、今後も発生状況を監視していきたい」と話している。