2008年04月02日

洪水抑止、渇水対策に効果 日吉ダム運用10年

 南丹市日吉町中の日吉ダムが1日、運用を開始してから10年を迎えた。洪水抑止や渇水対策に効果を発揮している一方、自然環境への影響も見られる。

 同ダムは1961年に構想が発表され、以来37年をかけて水資源開発公団(現・独立行政法人水資源機構)が完成させた。近畿地方では最大級のダムで、総工費は約1836億円。
 同ダム管理所によると、最大の流入量を記録したのは、2004年10月の台風23号による大雨。下流域の保津橋(亀岡市)の水位は632センチとなり、同市で浸水被害が出た。しかし、放水量の調整がなければ、水位は、亀岡市などに大きな被害をもたらした1953年と60年の水害に次ぐ、史上3番目の約730センチに達していたという。放水量の調整は、10年間で計13回行った。
 また、2000年9月には渇水のため、4・4%と最低の貯水率を記録したが、下流の流水は絶やさなかった。保津川遊船企業組合の田中定夫理事長は、「保津川下りが、渇水で運休することがなくなった」という。
 一方で、環境への影響も出ている。ダム湖の天若湖では淡水赤潮が発生し、オオクチバスなどの外来魚が増加した。保津川渓谷(亀岡市と京都市)でも、ダム完成後は藻などが繁殖しやすくなり、夏場はにおいがするようになったという。
 同ダム管理所の小野寺直所長は「利水面で効果を発揮してきたと思う。今後はダムの役割についての情報をどんどん発信していきたい」と話している。
 ダムの建設に伴い、154世帯約500人が、日吉町の他地区や亀岡市などに移転した。同ダム対策天若同盟委員長だった湯浅孝さん(89)=南丹市日吉町殿田=は「ダムの建設は、時代の流れだった。下流の災害が減ったことを誇りに思っている」と語った。

+Yahoo!ニュース-京都-京都新聞

Posted by jun at 2008年04月02日 11:18 in 外来生物問題, 自然環境関連, 内水面行政関連

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