2007年11月27日

イチモンジタナゴの人工増殖成功 絶滅危機で滋賀の市民団体

 琵琶湖で絶滅の危機にあるタナゴの一種「イチモンジタナゴ」の人工増殖に、滋賀県内の市民団体がこのほど成功した。タナゴ類は2枚貝に卵を産み付ける独特の生態があるため、野外の人工池にタナゴと貝を入れて繁殖に導いた。メンバーは「琵琶湖のシンボル復活につながれば」と喜んでいる。

 県内で在来魚の調査や保護を続けている市民団体「ぼてじゃこトラスト」が、琵琶湖・淀川水質保全機構(大阪市)の協力で今春から、同機構の実験センター(草津市)で増殖を開始。県立琵琶湖博物館から親魚を譲り受け、同センターの人工池で飼育を始めた。
 タナゴの産卵用にドブガイとタテボシガイの2種類を入れ、親魚をオス、メス数匹ずつ放した。タナゴはドブガイを選んで卵を生み、今月16日に確認したところ親魚8匹を入れた池で計143匹まで増えていた。
 共に増殖に取り組んだタナゴ研究者の北島淳也さん(34)は「繊細な魚なのでうまくいくか心配したが、貝の好みなど貴重なデータが得られた」と話す。
 自然界への放流は、地域固有の生態系への影響から是非の論議があるため、ぼてじゃこトラスト顧問の遠藤真樹さん(60)は「専門家のアドバイスを得ながら琵琶湖に放流できるかどうか検討したい」と話している。
 ■イチモンジタナゴとは
 イチモンジタナゴコイ科、体長約8センチ。体に青緑色の線が1本走ることからこの名がついた。琵琶湖・淀川水系と濃尾平野に分布するが、琵琶湖では環境の変化や外来魚の食害で激減。県の指定希少野生動植物種とされ、捕獲が禁止されている。

+Yahoo!ニュース-滋賀-京都新聞

Posted by jun at 2007年11月27日 12:50 in 魚&水棲生物, 自然環境関連

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