2007年10月05日

もっと広めたい高級魚「ホンモロコ」 生産戸数全国一の鳥取で「シンポ」

 絶滅が心配される琵琶湖の固有種で、関西では高級魚として知られる「ホンモロコ」の養殖法などを紹介する「第1回全国ホンモロコシンポジウム」が4日、鳥取市の県民文化会館で開かれた。全国一の養殖生産戸数を誇る鳥取県の生産組合が、食材として全国にPRしようと計画。午後には千葉や新潟、石川県などの研究者らが養殖の取り組みなどを報告。最終日の5日は参加者が鳥取市内などの養殖場を見学する。

 ≪休耕田利用し養殖≫

 ホンモロコ全国一の生産戸数を誇る鳥取県内では、米の減反政策や農家の高齢化などに伴い増加した中山間地の休耕田の活用策として各地で養殖が普及。高齢農家や異業種参入の建設業者が鳥取産のブランド化に取り組んでいる。

 普及の牽引(けんいん)役は元鳥取大学助教授で、大学発のベンチャー企業「内水面隼研究所」の社長に転じた七條喜一郎さん(65)。在職中、湖山池(鳥取市)のフナの分類研究などを手掛け、ワカサギの減った同池の新しい養殖魚を探すなかで漁獲量が激減し養殖対象として有望視されていたホンモロコに目を付けた。

 2年間の試験養殖の後、湖山池への放流は生態系を崩すことが懸念されることから、休耕田を利用して平成15年から4戸で養殖事業を開始。17年に退官すると、「中山間地の活性化や高齢農家の生きがいにつながる」と、県などと技術指導や普及に取り組み、養殖農家が急速に増えた。

 もともと琵琶湖固有種のため県内での知名度は低いが、県ホンモロコ生産組合がスーパーでつくだ煮や空揚げなどの試食会を開催してPRしているほか、最近は学校給食に取り入れられるようになった。また県栄養士会も一般家庭用の料理集を発行するなど、食材としての普及に向けた取り組みも広がっている。

                   ◇

 ホンモロコはコイ科の淡水魚。春から夏にかけて産卵し、孵化(ふか)から約半年で体長10センチほどになる。味は淡泊で、川魚特有の臭みが少ないのが特徴。特に琵琶湖の100メートル近い深みにいる2、3月は骨が軟らかく、焼いて食べるとおいしい。

 琵琶湖では昭和49年に372トンの漁獲高を誇ったが、ブラックバスなどの外来魚による食害で平成16年には5トンにまで激減。同じく琵琶湖の当たり前の魚だったニゴロブナと並んで高級魚に位置するように。滋賀県は稚魚の放流や外来魚の駆除に力を入れるなど資源回復に懸命となっている。

 一方で、農家の後継者不足などで増えている休耕田を利用する養殖方法が注目され、全国に広がりつつある。休耕田を掘って水深約30〜50センチの水をためれば養殖場が出来上がり、設備の経費がさほど掛からない。

 鳥取県によると、県内では15年から休耕田での養殖が始まり、18年度には生産戸数が54戸と埼玉県を抜き全国一に。18年度の生産量は6トンに上っている。

+Yahoo!ニュース-社会-産経新聞

Posted by jun at 2007年10月05日 12:10 in ブラックバス問題, 魚&水棲生物, 内水面行政関連

mark-aa.jpg