琵琶湖の固有種ビワマスが近年、大型化していることが、滋賀県水産試験場の調査で分かった。漁の対象とする漁業者が減ったことで、捕獲を免れて大きく成長する魚が増えていると、試験場は推測している。
試験場の田中秀具主任主査が、秋に県内の川に遡上(そじょう)してくるビワマスの平均体長を調べたところ、1963年は31・9センチだったが、94年は38・3センチ、2006年は42・2センチだった。うろこから平均年齢を調べると、63年は1・8歳、2006年は2・9歳と高齢化が進んでおり、年をとって大きくなった魚が多くなっていることが判明した。
田中主任主査は当初、生息数が減ったために競争相手が少なくなり、餌を豊富に食べられるようになったことが大型化の原因ではないかと考えた。しかし、採卵事業のデータをみると、川に上がってくる魚は近年豊富で、ビワマスは漁獲量ほどは減っていないと推論した。
一方、田中主任主査が漁港を訪ねて回ると、ビワマスを捕る漁師が少なくなっていたことから、夏場の漁期に捕獲を免れる魚が多く、それが大きく成長して川に上っているのではないかと結論づけた。
漁獲量は50年代のピーク時で100トン弱あったが、2005年度は13トンに落ち込んでいる。田中主任主査は「昔はビワマスの生態や行動を熟知した漁業者が多くいた。ビワマスは漁獲不振といわれているが、あと20−30トン捕っても資源は大丈夫とみられる」と話している。