京都府宇治田原町で、アライグマが民家近くに出没し、畑を荒らしたり家屋に侵入するなどの被害が相次いでいる。最近も同町岩山で地元猟友会員の仕掛けたオリに1匹が入った。サルやシカ、イノシシの農作物被害に頭を痛める同町は、アライグマという新手の悩みの種出現に頭を抱えている。
アライグマは北米原産で、ペットとして飼育されていたものが捨てられたり逃亡するなどして野生化したとみられる。繁殖力が高く、農作物への被害や生態系を崩壊させるなどの理由から、現在は特定外来生物に指定され、飼育や譲渡などが原則として禁じられている。
同町産業振興課によると、町内で最初に捕獲されたのは2005年の夏。畑のトウモロコシが被害に遭った。町が把握している捕獲数は、2005年度に2匹、06年度に4匹だった。07年度は猟友会の大西保夫さん(70)が捕まえた1匹だけだが、この数カ月に10件近い目撃情報が寄せられ、1度に6匹を見た住民もいる。
住民からは、カキなどの果実や畑の野菜を食い散らかされた▽天井裏を暴れ回る▽ふん尿の悪臭がする−などの被害報告もあり、町は、実際にはかなりの生息数にのぼるとみている。このため、捕獲用のオリを貸し出したり、有害鳥獣捕獲許可を出して地元の猟友会と協力し、捕獲に乗り出している。
町産業振興課は「今のところサルやシカに比べて被害は少ないが、被害が拡大する前に具体的な被害防止策を検討したい」としている。