【国頭】絶滅が危惧(きぐ)されるヤンバルクイナの保護について理解を深めてもらおうと、環境省那覇自然環境事務所(中島慶二所長)は3月24日、国頭村と共催でシンポジウム「私たちのヤンバルクイナ―今、私たちにできること」を道の駅「ゆいゆい国頭」で開催した。 1981年の発見から、マングースなど外来生物の影響によって生息数が減少しているヤンバルクイナの現状について、山階鳥類研究所の尾崎清明標識研究室長が「ヤンバルクイナと4半世紀―ヤンバルクイナは今どうなっているのか」と題して講演。生態や分布域などの長年の調査結果を紹介し、外来生物のマングースが生息域を本島北部へ広げたことにより、クイナの分布域が減少していることを指摘。マングースのほかにもクイナの減少に、野ネコやハシブトガラスによる捕食が影響していると報告した。
生存数が20羽まで激減して、人工繁殖に取り組んだグアムクイナの事例を挙げ、「遺伝多様性が高いうちに人工繁殖の技術を確立することと、移入動物のコントロールなど生息地の保全を進める必要がある」と述べた。
パネルディスカッションでは尾崎室長、国頭村安田区評議員の伊計忠さん、比地キャンプ場管理人の大城馨さん、NPO法人どうぶつたちの病院事務局長の長嶺隆さん、国頭村教育委員会の宮城馨教育長がパネリストとして登壇し、花井正光琉大教授がコーディネーターを務めた。パネリストらは、ヤンバルクイナを保護するためにそれぞれが何をすべきかを議論。会場には村内外から大勢の来場者が集まった。