2007年03月27日

冷水病 原因はオトリアユ(和歌山)

 県水産試験場内水面試験地(紀の川市)は、養殖業や河川漁業に大きな被害を及ぼすアユの冷水病発生の大きな原因が、外部から持ち込まれるオトリアユであることを突き止めた。有田川二川ダム上流(有田川町)の調査水域で無菌オトリアユを供給することで、病気の発生が押さえられることを確認した。関係者は「無菌アユに絞った導入は有効な手だてになる。ほかの河川でも被害を軽減できるだろう」と注目している。

 調査水域には、周辺にアユ養殖場がないことと、試験場から比較的近い場所という条件から二川ダム上流域を選んだ。
 2004年から3年間、4月から漁解禁(6月初旬)前まで、無菌アユ以外を川に放流せず、流域のオトリアユ取扱店のアユも、無菌のものにしてもらうなど徹底した防疫対策を講じて調べた。その結果、その間は冷水病の発生は確認されなかった。
 今回調査するまでは、同水域で冷水病に感染していない無菌アユを解禁前に放流しても、放流直後から冷水病にかかることがあり、菌が河川に残っているのではないかと考えられていた。
 しかし、流域のオトリアユ取扱店も加わった今回の調査結果から、菌は存在しないことが分かり、オトリアユ取扱店から川に流れ出ている飼育排水に菌がある可能性が高いという結論に至った。
 結論を裏付けるように、調査期間中もアユ漁が解禁されると数日で冷水病が発生した。オトリアユの需要が多くなって無菌アユの供給が追いつかなくなることや、釣り人によって外部から保菌オトリアユが持ち込まれることなどが原因と考えられる。
 また、アユと在来魚類を定期的に捕獲し、アユと在来魚類の冷水病の菌は遺伝的にタイプが違い、相互に感染しないことも確認した。
 藤井久之研究員は「今後は保菌アユの持ち込みをどのように阻止するかが課題。県も後押しするが釣り人に呼び掛けるなど地元の努力も必要になってくる」と話している。
 冷水病 「フラボバクテリウム・サイクロフィラム」という細菌が体内に侵入し、体にかいようができ貧血死する病気。一度この病気に侵されると薬で治癒しても体内で原因菌が残存し、ストレスなどで再発しやすい。感染したアユを食べても人体に影響はない。

+Yahoo!ニュース-和歌山-紀伊民報

Posted by jun at 2007年03月27日 13:11 in 魚&水棲生物, 内水面行政関連

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