2005年03月09日

MORIZO'S U.S.TOURNEY FILES「FILE6」

FILE 6 ちょっぴり悔しいけど満足の47位
BASS CITGOバスマスターツアー第4戦J.ストローム・サーモンド・リザーバー大会

 いや〜、疲れたね〜。連戦が終わって、また連戦。最初の4連戦が終わったあとも、FLW TOUR 第3戦(ワチータ・リバー大会)のプラクティスに行ってからバスマスターツアー第3戦(レイク・ガンタースビル大会)に移動したから、実際には1月中旬から釣りっぱなしという感じ。ガンターズビルでは初の決勝進出を果たして、しかも楽しい釣りができたうえに2位という結果。今回はそんないい気持ちのまま、第4戦(J.ストローム・サーモンド・リザーバー大会)に突入した。今大会は少ない時間でどれだけ状況を把握できるかが勝負だと思っていたが、移動とエレキのトラブルがあったため、結局1日半しかプラクティスができなかった。

 3月1日(火)、朝からエレキの修理で時間が潰れてしまった。修理後、そのままレイクに向かったが、かなりの暴風状態。一応ボートを降ろしてみたが、「アカン、これじゃぁ釣るところがない。ボートも沈んでしまう」というほどの悪条件。仕方なく、すぐにボートを引き上げた。だが、貴重なプラクティスを潰すわけにもいかず、クルマで上流部に移動。別のボートランプでボートを降ろして、なんとか練習を開始した。そんなこんなで、ファーストキャストが午後1時半(T-T)。日照時間の問題でボートは午後6時には上げなければならない。風の影響で行きたい場所に移動できないが、なんとか感触をつかみたいという一心だった。この日はワイルドハンチでパンパンパーンと数尾を連続してキャッチ。「こういう釣りがエエんやろな〜」といった感じでこの日のプラクティスを終えた。

 翌日のプラクティス最終日は、プリプラクティスで回ったときに得た情報をもとに、戦略を練り直おした。昨年生えたグラスが水深4.5〜5mラインに残っていて、水温もまだ10℃だったことから、バスはグラスの中に隠れていると判断。ディープクランクで攻略すると、4Lbくらいのバスが姿を見せてくれた。これでパターンは決定。今回もクランクベイトを巻きまくることにした。
 
 今回の試合でも、前戦同様に釣れる気がしていた。「うまく3、4Lbクラスを数尾混ぜられれば決勝に残れるかもしれへん」と思っていたのだ。私はこの大会でもなんとなくリズムみたいなものがつかめていたし、結果的にグッドジョブをしたと思っている。
 
 結果を先に書くと、初日が5尾で9Lb11ozをウエイインして58位。2日めが5尾で9Lb2ozを追加して、47位でのフィニッシュとなった。数字だけを見れば大したことがないように思うかもしれないが、自分自身にとってはけっして悪い成績ではないと思う。毎回決勝に残れば最高だが、どんなトッププロでも毎回上位に入賞できるわけではないし、悪夢のフロリダ戦を考えればまずまずの結果だ。なによりプリプラクティスが3日間、公式プラが1日半という短い練習期間でこの成績は上出来だと思う。ポイントもそこそこ稼げたし、決勝には残れなかったものの自分自身では満足している。
 
 
順位以上に私が上出来だと思っているのは、試合中のパターン変更だ。これは「まるで釣れへんし、違うことせなアカンわ〜」とやむを得ずパターンを変えていた昨年までと大きく異なる。昨年は戦略もなく焦ってパターンを変更した結果、1日を棒に振るケースが多かった。というか、ほとんどそんな感じだった(笑)。ところが、今年は「戦術と戦略」を念頭に置いた結果、かなりの成果があったのだ。たとえば初日、曇り空で風がバンバン吹いていたのにパタリと止んだ瞬間、「これはチャンスや! 今のうちに移動して、活性の高いエリアに行くべきや」という考えが脳裏をよぎった。というか、身体が自然にボートを進めていた。それまでは1尾しか持っていなかったが、この移動後に4尾を追加。今までは釣れない状況から逃げ出すギャンブルのような移動だったが、今回は確信をもっての移動だったのだ。「あかんあかん、どうしよ〜。移動したら釣れるかもしれへん」という感じではなく「あそこに行けばリミットが揃う。絶対釣ったるわい!」と、モチベーションも非常に高かった。
 しかし、今回の試合は水温が低いこともあって、自分が予想していた以上にバスの活性が低かった。初日は3投めでバイトがきたが、寒さによって集中力が欠けていたのか、反応が遅れてしまった。また、2日めは4バイト連続でのミス。手のケガもあるとはいえ、これは完全に自分のミス(T-T)。しかし、よくよく状況を考えれば、この大会ではまだクランクベイトのシーズンの一歩手前だったのだ。多数の選手がウインターパターンで釣ってたし、バスのレンジも深い。ミスバイトの少ないはずのクランクベイトでここまでミスするということはまだバスの活性も低く、このあたりにも冷静に対処すべきだったと反省している。湖のどこかに活性の高いバスが密集するエリアがあったとは思うが、1日半のプラクティスと強風ではなんともできなかった。「満足している」と書いたが、これはあくまで今回の条件があったからで、47位という結果に喜んでいるわけではない。モリゾーはもっともっと強くなりまっせ。
 
 ストローム・サーモンドは、レイク・マーレイ(サウスキャロライナ州)のような感じのフィールドだった。……って、マーレイって書いてもよく分からんか(笑)。マーレイは、日本でいうなら兵庫県の東条湖のような感じで、サーモンドはこの東条湖を100倍プアーにした感じ。とにかくストラクチャーが少なくて、延々とバンクが続いていて、途中で小さなコープや岩がある程度。小さなクリークも無数にあって、的が絞りにくいフィールドだった(上流部は多少レイダウンなんかが増えるが)。プリプラクティスの3日間がなければ、最悪の結果になっていた可能性が高い。少ない時間でより多くの情報を集めるのは難しいが、これも乗り越えなくてはいけない課題だ。
 
 現在私はFLW TOUR第3戦の開催地であるアーカンソー州ワチータ・リバーでプラクティスを開始している。ここは長い川に三日月湖があったり、クリークがあったり、クリークと奥に入ったプールが繋がっていたりと、攻略するエリアは多いが絞り込むのが難しい。スタート地点からロングランをして、あまりフィッシング・プレッシャーを受けたことのないバスをねらうのもいいが、私に残された時間ではそれらを見て回るのは難しい。時期的に現在はスポーニングに絡んでいるが、本流は流れが強くて産卵できないと思う。ということは、プールが決め手になりそうだ。なんとか、FLWでも上位入賞を果たして、みんなにいい報告をしたいと思っている。
 
清水盛三さんへの応援メールは、清水盛三公式ウェブサイト「MORIZO WEB」から。

Posted by DODGE at 2005年03月09日 10:08 in MORIZO'S U.S.TOURNEY FILES

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