沖縄県・八重山諸島に生息するホタル「ヤエヤママドボタル」の生息が沖縄本島で拡大しているとして、防除試験が24日、今帰仁村古宇利島であった。防除試験は県の外来種対策事業の一環で、県環境科学センター、沖縄環境保全研究所、島嶼生物研究所の共同企業体(JV)が受託して実施。温水を吹きかける防除方法を実証した。
ヤエヤママドボタルは植栽などに付着する形で人為的に持ち込まれたとみられ、原産地以外は県希少野生動植物保護条例の指定外来種に当たる。本島中南部から生息域が徐々に拡大しており、世界自然遺産地域への分布拡大を防ぐため、防除が喫緊の課題となっている。カタツムリを食べるため、固有種のオキナワヤマタカマイマイや、亜種のシラユキヤマタカマイマイなどに被害が出ている。
古宇利島では2023年に5676匹、24年に1万6789匹を防除したが、繁殖が続いている状況がある。24日の防除試験は、高圧洗浄機などを展開するケルヒャージャパンの「温水除草システム」を使用し、繁殖が確認されている場所に100度のお湯を吹きかけて、防除が可能かを実験した。温水での防除は薬剤を散布しないため、他の生物への影響を抑えられる可能性があるとして、温水の温度や散布する時間を変えるなどして効果を検証した。
同日は台風の影響もあり、結果は天候が落ち着いてから確認する。沖縄環境保全研究所の西山桂一さんは「在来のカタツムリのほとんどの種類を食べることは分かっていて、中南部では貴重なカタツムリが全く見られなくなった場所もある」とヤエヤママドボタルの影響を指摘する。
温水による防除について「薬剤のように環境に影響が残らない点が大きい。高い効果が認められれば、住宅近くや畑の近くなど、通常は薬剤をまくことができない場所でも対策ができるのではないか」と話した。
県自然保護課は「沖縄本島北部の世界自然遺産地域への侵入も心配される」として、沖縄市以北で同種を発見した場合は同課に連絡するよう呼びかけている。電話098(866)2243。(池田哲平)
