外来魚のブラックバスとブルーギルが、関市大杉の農業用ため池・寺前池から長良川支流の大杉川に逃げ出したとして、県と関市、長良川中央漁協は19日、同川一帯で電流を流すなどしてブルーギル約1000匹を捕獲、駆除した。
同池では、泥を取り除く工事と外来魚の駆除を兼ねて水抜きをし、魚が逃げないように排水口に網を設置していた。しかし15日になって何者かに網を外されているのが見つかり、魚が逃げたことがわかった。市などは16日、池に残ったブラックバス227匹とブルーギル約6万8000匹を捕獲し、大杉川と同川につながる水路で約1万匹のブルーギルを捕獲した。
19日の作業には関係者約40人が参加。漁協関係者らが大きな網で魚をすくい上げ、一部の場所では県職員が川の中に電気ショッカーで150〜200ボルトの電流を流すとブルーギルが気絶して浮き上がった。市などは、この日までの作業で、逃げた外来魚のほとんどを捕獲したとみている。
捕獲したブルーギルは大半が体長2〜3センチの今年生まれた当歳魚だが、中には生まれて3年ほどの10センチ以上のブルーギルもいた。一緒に捕らえられたシラハエなどの在来魚は選別されて川に放された。【宮田正和】 12月20日朝刊