2006年12月08日

セタシジミ漁、一部自粛にとまどい 米原と高島沖・残留農薬検出で

 滋賀県米原市と高島市沖の琵琶湖で残留農薬が検出されたため、セタシジミ漁が1日から、県の自粛要請を受け、この漁場で見送られている。厚生労働省が魚介類の残留農薬の基準を一律に厳しくした影響だが、この基準はコメの場合に比べ20倍厳しい。これから最盛期を迎えるだけに、漁業者は「県からは健康に影響はないと聞いているのに」と戸惑っている。

 県は11月中旬、琵琶湖の5カ所で調査し、高島市大溝沖と米原市磯沖のセタシジミから除草剤のチオベンカルブ0・02ppmを検出した。今月1日から両水域でのセタシジミ漁の自粛を求めた。
 厚労省は今年5月、農産物75種別の残留農薬基準を設け、コメは0・2ppm、麦が0・1ppmなどとした。しかし、魚介類は「農薬の使用を想定していない」として、一律に0・01ppmと定めた。
 滋賀県立大環境科学部の須戸幹講師(環境化学)は「今回検出されたセタシジミの残留農薬量は、生涯食べても問題がないとされる厚労省の基準量の1000分の1にすぎない」と指摘している。
 大津市今堅田2丁目の漁師大道晴一さん(66)は2つの水域での漁を自粛してから、近江八幡市沖で操業している。「自粛が長期化すれば、漁獲量も減る。シジミに問題はないのに。目の前にたくさんシジミがいるのに漁ができず、もどかしい」と話している。 (京都新聞)

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Posted by jun at 2006年12月08日 15:35 in 内水面行政関連

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