2006年11月18日

環境調査:「城北わんど群」水抜き作業始まる−−国交省淀川河川事務所/大阪

 ◇23日に観察会も?n 淀川河川敷に広がる浅い水たまりで、水辺の植物が魚類の繁殖に適している「城北わんど群」(大阪市旭区)について、国土交通省淀川河川事務所は16日、わんどの一つ(約3000平方メートル)からポンプで水を抜いて干し上げる作業を始めた。ごみの堆積(たいせき)やブラックバスなどの外来魚・植物の侵入による環境悪化が懸念されているため。干し上げは初めての試み。約1週間ほどで水位を下げ、12月までかけて環境調査やごみの除去、外来生物の駆除などを行う。

 城北わんど群は、環境省の絶滅危惧(きぐ)種に指定されるタナゴの一種「イタセンパラ」の国内唯一の生息地として知られるが、今年は一匹も確認されておらず、絶滅した可能性が高い。イタセンパラをえさにする外来魚の増加が一因と考えられている。
 また、淀川本流の流れが昔と比べて緩やかになったことも環境悪化の遠因と考えられている。わんどは本流とつながっているため、わんど内の水の入れ替わりも少なくなった。その結果、湖沼のような環境を好む外来種のボタンウキクサ(通称・ウオーターレタス)や、オオアカウキクサなどが水面に繁茂。日光が水底に届きにくくなり、水底がヘドロ化し、水質も悪くなる。今回の干し上げ作業は、水底の環境改善にもつながるという。
 23日午後1〜3時には、わんどの現状を知ってもらうため、採取した魚やごみの一般向け観察会を開く。問い合わせは同事務所(072・843・2861)河川環境課。【野田武】11月17日朝刊 (毎日新聞)

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Posted by jun at 2006年11月18日 09:05 in ブラックバス問題, 魚&水棲生物, 自然環境関連, 内水面行政関連

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