2006年11月07日

水の未来を模索 京都国際会館で公開講演会

 水と人とのかかわりと未来を考える公開講演会・音楽会「水と未来可能性」(総合地球環境学研究所主催)が6日、京都市左京区の国立京都国際会館で開かれ、ユネスコ世界水評価プログラムでコーディネーターを務めた水文学者ゴードン・ヤング博士と、地球研の日高敏隆所長が講演した。

 地球研主催の第1回国際シンポジウム「水と人間生活」(6−8日)の公開企画。ヤング博士は、健康や食料、経済開発など地球規模の課題解決に水が重要なことや、北米や中国などで持続的水利用が危機的状況にあることを説明。「水は国境を超えて流れている」として、上流から下流までさまざまな立場の人が参加する統合的水管理の重要性を指摘した。
 続いて、日高所長が「未来可能性とはなにか」と題して講演。中国や琵琶湖での地球研の研究を紹介し、「水がないならどこからもってこようではなく、水なしでやるにはどうするかを考えないと。難しいが、未来の可能性を探っていくことが大切だ」と強調した。
 講演の後、長岡京室内アンサンブルが、豊かな自然の中での人々の暮らしを表現した作品としてヴィヴァルディの「四季」を演奏。会場では「いのちの水」をテーマにした写真コンテストの作品も展示し、大賞の谷口誠勝さん(京都市左京区)らが表彰された。
 シンポジウムは、地球研の設立準備に尽力し、2000年3月にメキシコのカリフォルニア湾で研究活動中に水難事故で亡くなった東正彦京都大教授の名前を冠しており、日高所長は講演で「東正彦さんの思い出に捧げたい」と話した。 (京都新聞)

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Posted by jun at 2006年11月07日 10:36 in 各種イベント

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