高知市中心部を流れる「新堀川」に生息する生き物の観察会が8日、開かれた。県のレッドデータブックで絶滅の危険が高いとされる「アカメ」の幼魚などが確認された。
新堀川は1960年代、近くにあったパルプ工場の排水で汚染。現在は浄化が進んだが、県によって川を暗きょ化し、道路拡張する計画が持ち上がっている。これに対し、市民団体「浦戸湾を守る会」が川の環境保全を訴えており、昨年に続いて観察会を開いた。
観察会では、安芸市のアカメ研究家、長野博光さん(56)らが川に網を沈め、約2時間のうちにアカメやマハゼなど12種を採取。水質の良いところを好むアカメは19匹(5センチ前後)で、昨年の2倍以上だった。
同会の田中正晴事務局長は「多様な生物が街の真ん中にいることをPRし、街おこしにつなげたい」と話している。【服部陽】 10月9日朝刊 (毎日新聞)