外来生物への正しい理解を深めてもらおうと、県は12日、岡山市古京町1の岡山衛生会館で講演会「外来生物とのかしこいつきあい方教室」を開いた=写真。琵琶湖でブラックバスの駆除、密放流防止などに取り組む滋賀県立琵琶湖博物館の中井克樹主任学芸員らの話に、教育、漁業関係者や市民ら約100人が聴き入った。
昨年6月に施行された外来生物法では、カミツキガメやブラックバスなど生態系や農林水産業、人体に悪影響を及ぼす外来生物を「特定外来生物」に指定。飼育や販売、野外に放つ行為などを規制している。
中井さんは、ブラックバスが固有の在来種を食い尽くしながら日本全国の湖沼に広がった過程をスライドで紹介。皇居の堀ではブラックバス駆除が大きな成果を挙げたことから、「特定外来生物とはいえ、命を奪うことに抵抗を感じる人も多いのでは」としつつ、「在来種の生態系が脅かされるなら駆除で影響緩和を目指すべきだ。農作物を育てる際の雑草取りのイメージで、日常的な努力が必要」と話した。【傳田賢史】 7月13日朝刊(毎日新聞)