薩摩川内市祁答院町の藺牟田池に生息するコブハクチョウのつがい2組が30日、同市中心部の中郷町にあるため池・上池に放鳥された。4羽のコブハクチョウは“新居”を楽しむように元気よく泳ぎ回った。
藺牟田池には1975年、観光客誘致のためコブハクチョウを放鳥。繁殖が進み、現在は50羽を超える。市総合運動公園近くにある上池は広さ約7ヘクタール。遊歩道や休憩所が整備され、観光振興のためコブハクチョウの放鳥が検討されていた。
同日は地元住民や関係者約30人が出席して放鳥式があり、森卓朗市長が「市民の心を癒やし観光につながると期待している」とあいさつした。当分は同市民まちづくり公社が餌を与える。
一部にはコブハクチョウが生態系に悪影響を与えるとの指摘もあり、当初地元住民の間には「増え過ぎては困る」との意見もあったという。
=2006/07/01付 西日本新聞朝刊=?n(西日本新聞)