2006年06月27日

宇治川流域で異変、魚激減 魚類や水質の調査を要望

 観光や釣りのスポットとして知られる京都府宇治市の宇治川流域で最近、魚が減るなどの異変が起きている。現状を案じる宇治商工会議所と市観光協会、宇治川漁協組合の3者は26日、宇治川の魚類や水質を調査するよう、国交省淀川河川事務所などに初めて連名で要望書を提出した。

 宇治川では6月上旬にアユ漁が解禁されてからも釣り客の姿があまり見られない。市内の釣具屋は「今年は全然あかん」「釣果が悪く、遊漁券も釣り具も売れない」と悲鳴を上げる。冬季のハエ釣りでも近年、釣果が激減しているという。
 5月末には、護岸に植物性プランクトンの白い帯が現れた。人体に害はないと分かったものの、関係者は不安をぬぐえないでいた。環境の変化について、塔の島周辺で約14年前から進められた護岸工事との関係を指摘する声もある。
 要望書は、宇治川の環境の変化として、朝夕飛び跳ねていた魚影が著しく減った▽川底が汚物様のもので覆われている▽水面を泡状の物質が多量に流れる−などを挙げる。その上で、魚類の生息状況と減少の要因や水面を流れる泡状の物質、天ケ瀬ダム湖の水質などを調査し、結果を公表するよう求めた。
 河畔で旅館を経営している市観光協会の山本哲治会長は「ここ数年、宇治川がおかしくなってきていると感じる市民は多い。原因をきちんと調査してほしい」と話している。
(京都新聞)

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Posted by DODGE at 2006年06月27日 09:18 in 自然環境関連

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