2006年06月21日

外来生物被害:深刻 府が対策へ生息状況調査、情報提供を呼び掛け /京都

 ◇農作物を食い荒らし、歴史的建造物も傷つける…
 農作物の食害など府内で深刻化する外来生物の影響を踏まえ、府はこのほど初めて、本格的な生息状況調査に乗り出した。府民にインターネットや郵送などでの情報提供を呼び掛ける一方、被害や分布の状況を一元的に把握し、今後の対策に生かす方針。【山田奈緒】

 対象となる外来生物は動植物14種。昨年施行の「特定外来生物被害防止法」で特定外来生物に指定され、輸入や飼育などが原則禁止となった▽アライグマ▽ヌートリア▽ソウシチョウ▽ウシガエル▽オオクチバス▽コクチバス▽ブルーギル▽セアカゴケグモ▽ボタンウキクサ(ウォーターレタス)――の9種と、ミドリガメやアメリカザリガニ、ジャンボタニシなど5種も盛り込んだ。
 アライグマは南丹、福知山、亀岡、京都の各市などで農作物を食い荒らす被害が既に報告されている。京都市内の寺社にすみつき歴史的建造物につめ跡を付けるケースも。府内での「有害鳥獣」としての捕獲数も00年の3頭から、04年は144頭と急増。今後も被害拡大が懸念される。
 また、宇治市や八幡市など南部地域ではジャンボタニシが水田の稲を、由良川や保津川などではバスが稚アユを食べる被害も確認されている。
 外来生物の繁殖は既存の生態系に悪影響を及ぼす可能性が高く、府自然・環境保全室は「被害や分布の状況を確認し、今後の対策を検討したい」としている。
 各生物の特徴などは、府のホームページ(http://www.pref.kyoto.jp/kankyo/gairai/index.html)で紹介しており、情報提供ページへもリンクしている。情報は郵送(〒602―8570 同保全室)などでも受け付け中。情報は集計してホームページで公表する方針。

6月20日朝刊
(毎日新聞)

+Yahoo!ニュース-京都-毎日新聞

Posted by DODGE at 2006年06月21日 09:46 in ブラックバス問題, 魚&水棲生物

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