2006年06月12日

県レッドデータブック:絶滅危惧種など5年前より174種増加 /滋賀

 ◇ホンモロコ、カイツブリ…野生生物を守ろう 
 県内の野生生物のうち、個体数の減少が心配される種を集めた「滋賀県で大切にすべき野生生物―県レッドデータブック05年版」がサンライズ出版(彦根市)から発行された。絶滅の恐れが高い絶滅危惧種、絶滅危機増大種、希少種の3ランクに分類された動植物は計683種と、00年版の調査時より5年間で174種増加。野生生物の生存環境の悪化がデータで示され、保護へ向けた取り組みの必要性が改めて確認されたといえる。

 有識者で構成した「県生きもの総合調査委員会」(小林圭介会長)が01〜04年に調査。00年版の作成時に収集したデータに新たな分布情報などを加え、情報が少なく、生息状況が不明確な種などについては現地調査を行った。
 植物では、絶滅の危機にひんしているとされる「絶滅危惧種」は00年版で41種だったのが、今回調査では2倍以上の101種を選定。また、琵琶湖固有種の魚類であるホンモロコが、個体数減少の要因に変化がなければ近く絶滅危惧種になることが確実とされる「絶滅危機増大種」になった。さらに、県の鳥に指定されているカイツブリが「希少種」に指定されるなど、湖国文化になじみの深い生物にとっても、今の県内が住みにくい環境となっていることが読み取れる。
 県自然環境保全課は調査データを踏まえ、今年3月に制定された「ふるさと滋賀の野生動植物との共生に関する条例」に基づき、捕獲禁止などの措置をとる種の選定作業を進める。【高橋隆輔】

(毎日新聞)

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Posted by DODGE at 2006年06月12日 10:14 in 魚&水棲生物, 自然環境関連, 内水面行政関連

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