TOPIC & NEWS 2006
2006年04月10日
サンティー、スティル・ゴーイング／BASSバスマスターサザンツアー第3戦
BASS CITGO バスマスターElite シリーズ第3戦サンティークーパー大会のビッグウエイト・ラッシュの衝撃から4日後、今度は同レイクにてBASS CITGOバスマスター・サザンツアー第3戦の火蓋が切って落とされた。スポーニングの第1陣がシャローにさしたのとほぼ同時期に開催されたEシリーズ。前代未聞のスラッグフェスト（激戦）と化したが、サザン第3戦でもアングラーはその内容をほぼ再現。優勝したジェイムス・ニガーマイヤーは、3日間合計64Lb5ozをウエイイン。Eシリーズのウエイトには届かなかったものの、連日ビッグストリンガーがウエイインされ、サンティーはそのポテンシャルをまざまざと見せつけた。
BASS CITGOバスマスター・サザンツアー第3戦がサウスキャロライナ州サンティークーパーを舞台に4月6-8日の日程で開催された。サンティーはレイク・モールトリーとレイク・マリオンを繋げたリザーバーである。10Lbを超える超ビッグバスのストック量、また10Lbにいたらなくとも先日開催されたEシリーズの結果どおり、ビッグフィッシュのストック量は世界最高レベルと言われている。フロリダ種が公式に移入されていないなどの噂もあるが、あの結果を見る限り、それはありえない。純粋なノーザン種の血統だけでは、バスがあれだけ巨大に成長するのは非常に難しいと思われる。
しかし、サンティークーパーが“バスの楽園”と呼ばれるには理由がある。サンティーには所狭しとティンバーが立ち茂っていて、ボートの航行には極めて注意が必要。たとえば、今季、トレドベンド・リザーバーでの大会が水位低下を理由に他湖へと移動されたが、それは立ち木が生い茂り、ボートでの航行が危険と判断されたからだった。サンティーもトレドベンドと同等に航行が容易ではないレイクなのだ。それもあってか、サンティーではサムレイバンやガンターズビルのように頻繁に大会が開催されていない。またこのレイクではキャットフィッシュやストライプドバスの釣りも盛んで、バスフィッシングだけが突出して人気の高いカテゴリーではないのだ。そしてレイク面積も巨大となれば、ホットスポットを探し出すのも簡単ではなく、バスにとっては楽園。つまり、フィッシング・プレッシャーが低いと位置づけできる。
さて、大会初日は131名出場中38名がリミットメイクに成功。一方で21名がノーフィッシュで帰着した。Eシリーズ最終日が開催された4月2日まではほどよい気温の上昇と晴天が続いたが、週明けから徐々にコールドフロントの影響が出始め、気温が低下。バスをベッドからブレイクへと押し下げる展開となった。しかしこの日をトップで折り返したボディー・ダケットは8Lb13ozを含む29Lb2ozをウエイイン。「風が弱く、サイトフィッシングに適していた」と浅瀬の魚をねらったようだが、「水温が低下したためにバスの反応が悪く、午前10時までは1尾もライブウェルに入っていなかった」と苦悩を明かした。
大会2日めには初日を3位で折り返したジェイムス・ニガーマイヤーが首位に躍り出た。彼はこの日2番めとなるビッグウエイトの25Lb11ozをウエイイン。「初日に比べ私のエリアは他のアングラーで密集していたから、別のエリアをトライした。どうにかいいウエイトは出せたし、最終日に向けてグッドフィッシュを（サイトフィッシング・スポットに）残してきた」と必勝を誓った。
そしてトップ50名で競技された最終日、天候が一転する。晴天だった前2日間とは変わり、この日は雨天。しかも時折、突風に見舞われるコンディションに湖は表情を変えた。それでも春の雨はアングラーの味方となる場合が多い。水温、水位の上昇によって、プレッシャーのかかったバスから警戒心を取り除いてくれる。50名中17名がリミットメイクに成功。数名が20Lbを超えるグッドウエイトを叩き出した。
優勝は2日めを1位で折り返したジェイムス・ニガーマイヤーで、彼はこの日エリアに到着して2投めで10Lb4ozをフックアップ。この1尾が決め手となり栄冠を手中にした。「何度もラインブレイクしそうになったが、なんとか持ちこたえた」というビッグフィッシュの他2尾をウエイイン。13Lb15ozのみのウエイインとなったが、2位のジェイソン・ウィリアムソンに約2Lb差につけて、優勝賞金7万3700ドルを獲得した。また彼はこの日の天候に関して、「（3日間、サイトフィッシングのパターンで通したが）今日は雨の影響で途中から魚がまったく見えなくなった。レイク上空をトルネードが通過しているかのように視界が真っ白で、マリーナからは15分程度のところにいたが、今日はマリーナに戻れないかもしれないと危険を感じた」と告白し、そのタフさを語った。
