2006年04月06日

オコ:水草帯による水の停滞、発生に関係か−−県琵琶湖・環境科学研が調査/滋賀

 ◇刈り取り実験を検討
 県琵琶湖・環境科学研究センターの調査で、繁茂する水草帯による水の停滞とアオコの発生に関係がある可能性が浮かび上がった。県は琵琶湖南湖の大津市際川の沖合で、一部の水草の刈り取り実験の実施について検討を始めた。【服部正法】

 アオコはシアノバクテリア(らん藻)が増殖して水面で集積、緑色のペンキを流したようになり、悪臭を発する現象。排水の流入で窒素やリンが増え、富栄養化が進んだ湖沼で発生する。琵琶湖では83年に初確認され、ほぼ毎年発生。シアノバクテリアの中には毒素を出すものがあり、世界的に懸念されている。
 同センターが、アオコがよく発生する大津市際川沿岸の水域を調査。湖岸から約250メートル沖合(水深2・8メートル)の地点に、湖岸と平行に1キロ程度の水草帯があることが判明した。水草に囲まれた湾内で水の停滞が起きていることも分かり、窒素濃度が他の水域に比べ最高で2・3倍、リンが最高で3・6倍にもなっており、アオコを形成するらん藻も大量に確認。これらの調査結果を受けて、県は刈り取り実験の検討に入った。
 南湖では94年の大渇水以降、水草が急激に繁茂。県立琵琶湖博物館などの調べでは、水草の分布面積が01年には南湖の6割近くにまでなったことが分かっている。水草の繁茂により水の透明度が増す効果が考えられる一方で、成長して切れ、湖を流れる「流れ藻」が窒素やリンを水中に放出する可能性も指摘されている。4月5日朝刊(毎日新聞)

+Yahoo!ニュース- 滋賀-毎日新聞

Posted by jun at 2006年04月06日 09:00 in 自然環境関連

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