2006年03月15日

関西中学生研究発表コンクール:十津川村・西川中が優秀賞/奈良

 ◇佳作には奈良・育英西中の北口さん    
 第8回関西中学生研究発表コンクール(毎日新聞社など主催、関西電力協力)の入賞者が14日、発表された。県内では十津川村の村立西川中の4人の「淵はどこに…」が優秀賞に輝いた。また、育英西中(奈良市)2年、北口智美さんの「いろいろな電池」が佳作に選ばれた。

 ◇「川の淵」をテーマに、復活願い熱心に調査−−西川中の自然科学班
 十津川村立西川中の自然科学班の生徒が応募した「淵はどこに…」は、「なぜ自分たちが遊んだり、泳いでいた川の淵がなくなったのか」という素朴な疑問が研究のきっかけになった。淵が埋まる仕組みから、人工林の手入れの悪さが招いた因果関係までを、釣り人らの聞き取り調査を盛り込み追求した力作だ。
 班員は、2年の榊本和晃君、垣野亮君、1年の小原かなえさん、林真実さんの4人。倉田寿人、高井成泰両顧問の指導を受けた。
 研究によると、校区の西川は数年前まで淵と瀬が続き、淵の深さは大人の身長の2倍はあったという。しかし現在は浅くて泳げない。
 4人はまず川の地図を作り淵の様子を記入。釣り人に聞くと、川底は小さな石で埋まり、大きな石の周辺に生息するアユなどの魚が種類、数とも激減していた。このため河原を掘って、石の層を確認し、砂や砂利がどこから流れてくるかを大雨の時に確かめた。
 濁りの原因をさかのぼると、間伐などがされず、暗く草も生えず土が流出した人工林にたどり着いた。そしてまとめでは、「山を整備すると淵が復活し、魚が増えまた泳げるようになる」と結んだ。【栗栖健】
 ◇「いろいろな電池」で実験−−北口さん「次は川の水質調査を」
 佳作を受賞した育英西中2年、北口智美さんの「いろいろな電池」は、小学6年の時に地域の科学クラブで体験した手作り電池の実験を再現したものだ。食塩水や金属板を使って電子オルゴールやLED(発光ダイオード)に電気を流し、どの条件がより多く発電するかを調べた。
 実験では、半分に切ったレモンに金属板を差し込む「果物電池」や、1円玉と10円玉の間に食塩水で湿らせたティッシュペーパーを挟んで交互に重ねる「77円電池」といったユニークな電池を準備。金属の種類や食塩水の濃度を細かく変え、どれだけの電流が流れたかを表に記録した。
 演劇部での練習の合間を縫い、おととしの冬から実験を繰り返した。「今度は川の水質汚染を調べる実験をしたい」と話す。【花沢茂人】
 3月15日朝刊(毎日新聞)

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Posted by jun at 2006年03月15日 17:43 in 自然環境関連

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