ニゴロブナやナマズが産卵のために、琵琶湖から水田にさかのぼれるようにする「魚道(ぎょどう)」の設置が5日、滋賀県米原市宇賀野の排水路で行われた。
県が進める「魚のゆりかご水田プロジェクト」の一環。地元の住民に参加を呼びかけたところ、「昔のような豊かな琵琶湖にしたい」と約30人が駆けつけた。
設置したのは、湖岸から約500メートルの排水路。長靴に軍手姿の参加者は、シャベルで排水路の泥上げをした後、ハンマーを振るってくいを打ち、堰板(せきいた)を固定した。
約3メートル置きに取り付けた板の上部には、40センチまで10センチ刻みの逆三角形の切り込みを入れ、下流から切り込みの浅い順に設置した。排水路の水位が段階的に水田に近づき、魚がさかのぼりやすくなるという。
参加者は「地域に魚が帰ってきてくれるか、どうか。産卵期が楽しみ」と話していた。
(京都新聞)