2006年02月13日

世界最小の魚が発見

 インドネシアで調査を行なっていた生物学者団が、開発などにより年々範囲が狭まっている湿地帯で世界最小の魚類を発見したと英国王立協会で報告した。半透明のコイ科の魚で、頭部が頭蓋骨によって覆われていない珍しい種とのこと。雌の成魚でも1/3in程度にしか成長しない。雄は腹ビレが長く、生殖行動を補助するためだと考えられている。

 この魚はスマトラ島にある雨水の100倍程度の強酸性ピートスワンプ(泥炭の湿地帯)で発見された。インドネシアのピートスワンプは、開発による埋め立てや農園、牧場で使用される燃料元とされていて、Paedocypris progeneticaのようにこの水域にいた小さな魚類はすでに絶滅したと思われる。
  ロンドンのナチュラル・ヒストリー博物館学芸員のラフル・ブリッツは「この魚は私のキャリアにおいて、もっとも珍しいタイプのひとつだ」と述べている。「小さいだけでなく、強酸性ステインド・ウォーターに生息し、握るように動く奇抜なヒレを持っている。彼らの生息域が失われてしまう前に、なんとか調査を前進させたい」と続けた。

+Scientists discover world's smallest fish/CNN.com

Posted by DODGE at 2006年02月13日 17:03 in 魚&水棲生物

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