2017年12月19日

「島しょの生態系」守ろう ノネコ対策、喫緊の課題 奄美大島で外来種問題シンポジウム

 奄美大島の外来生物問題を考えるシンポジウム「島しょの生態系を守るため」が17日、鹿児島県奄美市名瀬のAiAiひろばであった。希少種を襲う野生化した猫(ノネコ)の問題など生態系に深刻な影響を及ぼす外来種対策について、島内外の自然保護関係者や地元中学生らが事例発表を行い、奄美の世界自然遺産登録の実現に向けた住民の意識向上を呼び掛けた。

 シンポジウムはWWFジャパン、公益財団法人日本自然保護協会主催。来年夏の世界自然遺産登録に向けた取り組みが進む奄美大島で、喫緊の課題となっているノネコなどの外来種問題について普及啓発を図る目的で開催。地域住民ら約60人が来場した。

 講演した奄美市名瀬の自然写真家・常田守さんは「奄美の自然の価値と世界自然遺産」と題して、奄美大島の住用川流域で見られる希少な動植物をスライドで紹介し、「世界でここだけでしか見られない固有種が多い」と説明。「奄美の人が守らなければならないことに気付いて、次の世代に伝えなければいけない」と訴えた。

 奄美ネコ問題ネットワーク副代表の鳥飼久裕さんは、猫の野生化を防ぐために、地元で展開する講演会や小中学校での出前授業などの啓発活動を紹介。「野良猫やノネコを増やさないためには、適正に飼うことが重要」として、▽室内飼い▽マイクロチップの装着▽不妊手術―などを呼び掛け、「関心の薄い島民にどう伝えていくかが課題。ネコ問題は島民全員の問題」と強調した。

 地元中学生らの発表では、奄美市住用町の市中学校1年生2人が地元集落の野良猫の特徴や生息状況などを調べた研究の成果を報告。不妊手術済みの目印となる耳先が切られていない野良猫や幼獣が多いとして「今後も増加することが予想される」などと考察。「観察範囲を広げたい」「身の回りの自然についてもっと深く知りたい」と述べた。

 同市名瀬の朝日中学校1年生2人は身近な環境保全の取り組みを紹介し、節電や節水、積極的なリサイクル活動に「生徒全員で取り組む」とする宣言を発表した。

 WWFJと日本自然保護協会のスタッフが国内外の外来種問題をめぐる動向などを紹介。外来種を▽入れない▽捨てない▽広げない―の予防対策の推進を呼び掛けた。

+Yahoo!ニュース-九州・沖縄-南海日日新聞

Posted by jun at 2017年12月19日 10:54 in 外来生物問題, 自然環境関連

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